自己受容とは?自己肯定感の違い【自己受容から自己肯定へ】
”自己肯定感を高めよう” などの自己肯定感という言葉は、よく見聞きするものです。
では、自己受容とは、どうでしょうか。字を見ると、己(自分)を受け入れるということから、自己肯定と同じじゃないの?と思いそうですね。この二つは似ているようで違います。
そこでこの記事では、あまり聞きなれないかもしれない自己受容と自己肯定の違いについて触れてみます。
なかなか自己肯定感を高められないという方。他者との関りで息苦しさを抱えている方へ。自己受容を知ると、自己肯定感に繋がります。生きる上で今よりも明かりが見えますように。
パセリ
10年の海外生活、介護福祉士を経て、現在は整体師・パーソナルコーチで、自営サロンを経営。
自身の体や心の不調の経験。整体師として2000人以上の人の体に触れて、心との対話からの経験で、健康のために色々な方法を勉強して実践
取り入れて良かったものを自分のサロン同様にこのブログの中でもお伝えしています。
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医師から勧められた水素吸入も、今は日常の習慣になっています。自分の不調の経験から、シンプルが一番と気がつきました。” 食も生活も人間関係もシンプルに " の生活スタイルと体と心の健康を発信しています。
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【自己受容】事実だけをそのまま受け入れるのが自己受容
自己受容とは、自分が持っているすべてのものを、ただそのままに受け入れることです。
自分が持っているすべてのものとは、大きく分けて二つあります。
変えられないもの
自分の持っている変えられないものとは。
例えば、容姿です。顔の造作や身長は、自分では変えることができないものです。そして、家庭環境。経済的にゆとりのある家、ない家に生まれたとか。親きょうだいなどの構成とか育ち方といったことです。
これらも自分では変えられないものですよね。
私自身のことを例に挙げてみます。
私は子供の頃に、キャビンアテンダントになりたいと思っていました。まだ、スチュワーデスと言われていた時代です。当時はほとんどの航空会社で身長の条件がありました。私はそれを満たせなかったのです。
身長は自分の持っているもので、自分では変えることができないものです。
なりたい夢が、身長の低さで叶えられなかったのです。ここで自己受容とは、身長が ”高い低い” ではなく、ただ、私の身長は ”155㎝”という事実だけを受け入れるのです。
高い低いというのは、この例のように条件に当てはめた場合だったり、誰かと比べたりしたとき。高い低いという評価があるわけです。自己受容にはこうした何かの条件に当てはめたり、比べたりは必要ありません。ただ事実だけをそのまま受け入れることです。評価も必要ないんですよ。
現実の状況
前述のものは、自分では変えられないものでしたね。
自己受容には、努力をしたり考え方や環境を変えたりすることで、変えられる、変われるものかもしれない今の状況の中にいる自分。それをそのまま受け入れることも自己受容です。
例えば、あなたは洋服の販売員として仕事をしています。
同僚は接客が上手く、来るお客さんがみんなその同僚のすすめる服を買っていきます。その同僚の売上は、お店にとって貢献高いもの。
あなたはというと、お客さんに声を掛けるタイミングもうまくつかめずうろうろするばかり。あなたの心の中は、”接客ができないから売上を出せない。役に立たないんだわ”と、気持ちが暗くなってしまいます。または、”あの人がどんどん接客するから、私が声をかけるタイミングがないのよ”と、同僚のせいにしたり…。
さて、自己受容としてここで大切なのは、”私って役に立たない” や、”同僚のせいで声をかけるタイミングがない” ではなく、ただ、”売上を出せない”という状況の自分の事実だけを受け入れます。
これが自己受容です。
自己受容ができるとどんなことがあるの?
では、自己受容ができると自分にどんな変化があるのでしょうか。
そこがわかると自己受容の大切さがわかり、その次に自己肯定へとつながります。そのためには、まず、自己受容ができていない場合とできている場合の違いを見ていきます。
自己受容がない
洋服の販売員をしているあなたが、自己受容ができていないままだとどうなるのでしょうか。
”売上を出せない、役に立たない” というネガティブな思いが強くなります。一緒に働いている同僚は接客が上手く売り上げを出していますから、そんな中にいると、”役に立たない自分”という姿が大きくなり、どうしたらいいのかが見えなくなってしまいます。
この場合に限らず、人は自分の良いところよりもダメなところに目がいきがちです。自己受容ができていないと、役に立たない自分、ダメな私というように、どんどんダメな部分を広げていってしまいます。こうなると自分を変えることが難しくなってしまいます。
自己受容がある
では、自己受容ができている場合はどうでしょうか。
”売上が出せない” という事実だけを受け入れると、そのためにはどうすればいいのかと考えられるようになります。”役に立たない自分”から脱却することを目指せます。
接客ができないから、もっと積極的に頑張ってみよう。声をかけるタイミングがつかめないから、接客が上手い同僚に教えてもらおう。
もしかしたら私には接客業が向いていないのかもしれない。ちがう仕事がいいのかも。など、より良い方向に目を向けられるようになります。
この自己受容ができていると、”そうか、私は売り上げを出せないんだ” という現実の自分を受け入れているので、”じゃぁ、どうしたら売り上げを出せるようにできるんだろう” ”というように新しい、または別の選択ができます。
自己肯定感とはどんなこと?【自己受容との違い】
ここまで見てきた自己受容が、自分の変えられないもの、変えられるものすべてに何も付け加えることなく、そのままの事実だけを受け入れることでした。
自己肯定とは、自分の良いところも悪いところも含めての上で、ありのままの自分には価値がある存在だと肯定することです。そこに他人との比較はありません。”私には、こういうことができるから大丈夫”、”私はできる” と、自分を奮い立たせます。新しいことに挑戦しても成果を出しやすくなるので、自信が持てるようになります。
ありのままの自分でいられると自分らしさも持てるようになります。自分らしさや、個性についても書いています。あなたの自分らしさや個性を大切にできます。
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自己受容から自己肯定
洋服の販売員をしているあなた。”売り上げが出せない” という状況の事実を受け入れる自己受容ができています。”仕事での売上は出せないけれど、洋服は好きだから別の形でファッションの勉強をしてみようかしら”。
”今の仕事は苦手だけれど、家に帰って料理をするのは楽しいし、得意なの”。
このようにできないことや苦手なことだけにとらわれずに、できることや好きなこと、得意なことに目を向けて、自分を肯定することができます。そして、自己受容ができている自己肯定では、自己肯定感を高めていくことができます。ありのままの自分を受け入れている。 つまり自己受容ができている。
良いところだけではなく、だめなところにも否定するのではなく、そこをどうしたらいいのかと前向きにとらえます。そして、”じゃぁ、こうしてみようかな”などと、自分を肯定しながら、自分で守る自分の存在価値を感じることができます。
自己受容のない自己肯定
自己受容ができていないままで自己肯定をするとどうなるのでしょうか。
自分が好きなことや得意なことをやっていて、誰かに褒められると嬉しいものです。褒められるというのは、他人の評価です。
”これができると褒めてもらえるんだ” と、他人の目や評価を気にします。そして、”これができないと褒めてもらえない” ”評価されない” となって無理に頑張ってしまいます。
できないところを見せられなくなります。できないことや苦手なことは劣等感となり、そんな自分は許せないのです。ずっと自分を奮い立たせていられればいいかもしれませんが、できないことに直面した時に、落ち込んだり、どうしたらいいのかわからなくなってしまいます。
自信もなくなります。だからこそ、自己肯定のためには、しっかりと自己受容が必要なのです。
だめなところもそのまま自分で受け入れていれば、他人と比べたり、他人の評価を期待する必要はないからです。
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自己受容をするのがむずかしい人
ここまで自己受容と自己肯定の違いについて触れてきました。
大切なことなので繰り返します。しっかりとした自己肯定感を持つためには、前提として自己受容が大切です。けれど、実際に試してみても自己受容ができない人もいます。
現実の目に見えることや感じることだけではなく、潜在的に見え隠れするものまで受け入れなければ、本当の自己受容はできないからです。自分ではどうにもならないこと、変えることのできないものまで受け入れるのが自己受容です。
そこには育った環境も大きく影響しています。育った環境では、自分では気づけない心の傷となっているものがあります。現在の状況にいる自分を受け入れられない妨げになっているもの。それすらすべてそのままに受け入れなければ、自己受容はできません。
子どもの頃に経験した何かが嫌なことだったため、無意識に忘れようとしている場合は、そこが自己受容の妨げになることがあります。自分でも気がつかないことかもしれません。
大人になって社会に出て、人と関わっていく中で自信が持てなかったり、他人と比べたりしてしまう。自分で自分の評価を落としてしまう。それが繰り返しになると周りの人に無理に合わせてしまう自分がいて、自分らしくいられず生きづらさを感じることも。
常にうまくいくことばかりではありませんよね。自己受容が正しくできていて、自己肯定感を持てれば、うまくいかないことに直面しても自信をなくして自分の評価を落とす必要はなくなります。
もし、いつも同じような場面で自分らしさや自信を持てなくなってしまうのなら、潜在的に隠れている心の傷があるのかもしれません。
その場合、専門家の力を借りてカウンセリングを受けるのも自己受容ができるようになるためのひとつの方法です。
もし、”カウンセリング?”と聞いて、胡散臭いなどと思うようでしたら、それはまだ自己受容ができる心の態勢ができていないので、カウンセリングを受けたとしても変われることはないかもしれません。
ここでもうひとつの例として、私自身の実体験をお話しさせていただきます。
私が幼少期に母親が亡くなっています。”亡くなった”というのが事実です。どうやら私はこの事実をずっと受け入れることができず、そのまま大人になりました。
もちろん物心ついてからは、”亡くなった”という意味はわかっていたのですが、母親を失くしたのが何もわからない幼少期でしたから、潜在意識下に心の傷になっていたようです。
大人になって失くすのとではまったく違います。母親がいない状態で子ども時代を送っていたことが、ずっと引っかかりとなっていたようです。自分では変えることができないどうしようもないその事実を受け入れられていなかったのですね。
学生時代から何かことあるごとにつまづいていました。私はカウンセリングを受けたことはありません。それが傷だなんて思っていなかったのです。だって母親が亡くなったのは仕方ないことですから。自己受容ができないまま、つまづきを繰り返しました。
どうして同じような場面でつまづくのかしらと、私自身感じることがたびたびありました。それが何なのかはずっとわかりませんでした。でもそのつまづきがたくさんあったからこそ、人並み以上のいろいろなことが経験できました。
そして、今の年齢になってやっとですが、心の傷にも気がついて変えることができないものを含めたすべてを受け入れることができました。自己受容です。
ここでお伝えしたいのは、苦しい時つらいときはありましたし、時間もかかりました。けれど見たくなかったり触れたくなかった心の奥に勇気を出して自分で向き合うと、自己受容はできます。また、環境を変えることも大切です。何ができるからとか、できないからではない。
何ができてもできなくても、そのままのあなたを受け入れてくれる人がいる環境を持つことも自己受容ができるようになるためには大切です。
そして、それが自己肯定へとつながり自分をありのまま受け入れて認めることができます。
自己受容と自己肯定感の違い【自己受容から自己肯定へ】|まとめ
自己受容と自己肯定の違いを見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
似ているようでまったく違うこの二つ。
もう一度振り返ってみましょう。
自己受容:自分の持っているすべてのありのままを、変えることができないものも、現実の状況の自分も何も付け加えることなく受け入れること。自己肯定につながる必要なもの。
自己肯定:誰とも比べることなく、自分の良いところもだめなところも価値があると肯定すること。自信へとつながるもの。
自己肯定感を高めても、ある時には他人の評価を気にしたり、自信を持てなくなるようなことがあるなら、まず一度自己受容をしてみるといいですね。
これからの生きる道に今よりもっと明かりが差し込みますように。